【愛知・名古屋】クリニック設計で押さえたい6つのポイント - 【愛知】医院建築実績30棟超!医院クリニック建築専門店|ドクター建築ラボ@NAGOYA
お問合わせお問合わせ カタログダウンロード申込

column

2026.08.14
【愛知・名古屋】クリニック設計で押さえたい6つのポイント

愛知県・名古屋市でクリニックの新築・設計を検討している方へ、建築基準法や医療法、患者動線、プライバシー、感染症対策、建築費用など、医院づくりで押さえたいポイントを解説します。

開業医としてクリニックを新規開業するメリットの一つは、自分の診療方針や理想とする医療サービスに合わせて、クリニックを一からつくれることです。

診察室や処置室の数、待合室の雰囲気、患者さんのプライバシー、スタッフの働きやすさなど、既存の建物では実現しにくかった環境も、設計段階から検討できます。

一方で、クリニックの設計は、外観や内装のデザインだけを考えればよいものではありません。

建築基準法や医療法、消防法などの法規制をはじめ、患者さんとスタッフの動線、医療機器の設置条件、感染症対策、建築費用など、多くの項目を同時に検討する必要があります。

特に愛知県・名古屋市で戸建てクリニックを新築する場合は、土地の条件や駐車場、周辺道路、将来的な増築の可能性まで考えなくてはなりません。

今回は、愛知・名古屋でクリニックの設計や医院建築を検討している方に向けて、設計時に押さえておきたいポイントを6つに分けて解説します。

① 法規制を確認する

クリニックの設計には、次のような複数の法令が関係します。

・建築基準法
・医療法
・消防法
・バリアフリー法
・自治体の条例や指導基準

適用される基準は、病床の有無、診療科、建物の用途、規模、階数、構造、導入する医療機器などによって異なります。

設計や工事が進んだ後に法令上の問題が見つかると、間取りの変更や追加工事が必要となり、開業時期の遅れや予算超過につながる可能性があります。

そのため、土地や物件を正式に契約する前から、設計会社や施工会社、保健所、消防署などへ相談することが重要です。

次に病院・有床診療所・無床診療所の違いについてお話します。

医療法上、病院と診療所は、主に患者さんを入院させるための病床数によって区分されています。

病院:20床以上。20人以上の患者さんを入院させるための施設を持つ医療機関です。

有床診療所:1〜19床。19床以下の入院設備を持つ診療所です。

無床診療所:0床。入院設備を持たず、外来診療を中心に行う診療所です。

※ただし、これは医療法上の基本的な区分です。建築基準法や消防法における取り扱いは、病床数だけで一律に決まるわけではありません。建物の用途、規模、階数、診療内容、患者さんの避難能力、自治体条例などを踏まえて、個別に確認する必要があります。

1.建築基準法

建築基準法は、建物の用途、構造、耐震性、防火性能、採光、換気、避難経路などに関する基準を定めた法律です。

クリニックを新築する場合だけでなく、既存の店舗や事務所をクリニックに改装する場合にも関係します。

テナント物件では、以前も店舗として利用されていたからといって、そのままクリニックとして使用できるとは限りません。

建物の既存用途や工事内容によっては、用途変更に関する手続きや、防火・避難設備の追加工事が必要になる場合があります。

また、物件によっては、次のような設備条件が希望する診療内容に対応していない可能性があります。

・電気容量
・給排水設備
・空調設備
・床の耐荷重
・避難経路
・医療機器の搬入経路

土地や物件を契約する前に、希望する診療内容や導入予定の医療設備を設計会社へ伝え、建築上の問題がないかを調査してもらうことが重要です。

2.医療法

医療法および医療法施行規則では、病院・診療所の構造設備や、医療機器の安全管理などについて基準が設けられています。

特に、X線撮影装置やCTなどの診療用放射線機器を導入する場合は、機器を設置する部屋の構造や防護措置、行政への届出などを確認しなければなりません。

大型の医療機器を導入する場合には、機器本体の寸法だけでなく、次のような条件も確認します。

・床の耐荷重
・電気容量
・空調設備
・搬入経路
・保守点検スペース
・操作スペース
・将来の搬出や入れ替え方法

設計後に導入する機種が変更されると、壁や床、電気、空調などの設備変更が必要になることがあります。

医療機器の仕様によって必要な部屋の広さや設備条件が変わるため、機種の選定を後回しにしすぎないことが大切です。

そのため、医療機器メーカーと設計会社を早い段階で連携させることが大切です。

3.消防法

消防法では、火災の早期発見や初期消火、安全な避難を目的として、次のような消防設備の基準が定められています。

・消火器
・自動火災報知設備
・誘導灯
・スプリンクラー設備
・避難経路
・防火区画

病院や診療所は、消防法上の防火対象物として区分されています。

ただし、必要な消防設備は、建物の面積、階数、病床数、収容人数、患者さんの避難能力などによって異なります。

特に、避難の際に介助が必要な患者さんを受け入れる病院や有床診療所では、より慎重な防火・避難計画が必要です。

無床診療所であっても、建物やテナントの条件に応じた消防設備が必要になるため、設計の早い段階で管轄消防署へ相談しましょう。

4.バリアフリー法

クリニックには、高齢者、車いす利用者、けがをしている方、妊婦、子ども連れの方など、さまざまな患者さんが来院します。

そのため、次のような設備や空間を検討する必要があります。

・段差の少ない出入口
・通行しやすい廊下
・手すり
・利用しやすいトイレ
・車いすで使いやすい受付
・分かりやすい案内表示
・滑りにくい床材
・ベビーカーを置けるスペース

バリアフリー法の適合義務は、建物の用途や規模などによって異なります。

また、自治体の条例によって、対象となる建物の規模が引き下げられていることもあります。

法律上の最低基準を満たすだけでなく、実際に来院する患者さんの立場から使いやすさを検討することが重要です。

5.自治体条例

クリニックの建築や内装工事には、国の法律だけでなく、愛知県や名古屋市などの自治体が定める条例や指導基準が関係する場合があります。

例えば、次のような項目について、地域独自の基準が設けられている可能性があります。

・バリアフリー
・防火設備
・景観
・看板
・駐車場
・駐輪場
・廃棄物保管場所
・建物の高さや外観

土地や物件を決める前に、管轄する保健所、建築担当部署、消防署などへ事前相談を行いましょう。

土地や物件を決める前に行政機関へ事前相談を行うことで、設計後の大幅な変更を防ぎやすくなります

② クリニックのコンセプトを明確にする

クリニックのコンセプトを明確にすることは、設計の方向性だけでなく、開業後のブランディングや集患にもつながります。

まずは、「誰に、どのような医療を提供するクリニックなのか」を整理しましょう。

例えば、地域のかかりつけ医を目指す内科と、専門的な予約診療を中心とするクリニックでは、必要な待合室の広さや診察室の数が異なります。

小児科であれば、次のような設備を検討する必要があります。

・ベビーカー置場
・授乳スペース
・子ども用トイレ
・おむつ交換台
・感染症患者用の待機場所

美容医療心療内科では、患者さん同士が顔を合わせにくい動線や、カウンセリング室の防音性がより重要になります。

設計を始める前に、少なくとも次の項目を整理しておくとよいでしょう。

・主な診療内容
・想定する患者層
・1日当たりの想定患者数
・予約制か順番制か
・必要な診察室や処置室の数
・スタッフ数
・導入する医療機器
・将来的に追加したい診療内容
・患者さんに持ってもらいたい印象

コンセプトが明確になることで、間取り、内装、外観、看板、ロゴ、ホームページなどに一貫性を持たせやすくなります。

③ 患者ファーストとプライバシー保護

患者さんは、身体的な痛みや心理的な不安を抱えてクリニックを訪れます。

そのため、待合室や診察室には、清潔感だけでなく、安心して過ごせる環境が求められます。

具体的には、次のような設計上の工夫が考えられます。

・外部から待合室が見えにくい窓配置
・受付での会話が周囲に聞こえにくいレイアウト
・診察室やカウンセリング室の防音
・扉を開けても診察室内が見えにくい配置
・患者さん同士が顔を合わせにくい動線
・呼出番号やモニターを活用した案内
・更衣スペースへの視線対策
・診察を終えた患者さんと待っている患者さんの動線を分ける

特に診察内容や個人情報が周囲へ漏れないよう、音と視線の両面からプライバシーを守ることが重要です。

防音については、壁を厚くするだけでは十分でない場合があります。

扉の隙間、換気口、天井裏、配管周辺などから音が漏れる可能性もあるため、部屋全体で防音対策を考える必要があります。

④ 患者・スタッフ・医療機器の動線

クリニックの動線を考える際は、患者さんだけでなく、次のような人や物の移動も考慮します。

・医師
・看護師
・受付スタッフ
・医療器具
・薬品
・検体
・リネン
・医療廃棄物

患者さんの動線

患者さんについては、受付、待合、診察、検査、処置、会計までを、できるだけ迷わず移動できるように計画しましょう。

院内を何度も行き来する間取りや、ほかの患者さんと頻繁にすれ違う動線は、患者さんの負担やプライバシー上の不安につながります。

初めて来院した患者さんでも移動しやすいよう、診療の流れに沿って分かりやすく配置することが重要です。

スタッフの動線

スタッフについては、診察室、処置室、収納、バックヤードなどを効率よく配置し、必要な器具や書類へ短い距離でアクセスできるようにします。

図面上では数メートルの違いでも、スタッフが一日に何度も往復すると、業務効率や身体的な負担に大きな差が生まれます。

必要な器具や備品を使用する場所の近くに収納するなど、実際の診療業務を想定した設計が必要です。

医療機器の搬入動線

大型医療機器については、設置後の使いやすさだけでなく、搬入経路も確認します。

・入口や扉の幅
・廊下の幅
・曲がり角
・床の耐荷重
・搬入口
・エレベーターの寸法や耐荷重
・天井の高さ

これらが不足すると、完成後に壁や窓を一時的に撤去しなければならない場合があります。

将来的な機器の更新も見据えて、搬出入方法まで検討しておくと安心です。

⑤ 感染症対策

感染症対策では、消毒液やパーテーションを設置するだけでなく、人の流れと空気の流れを設計段階から考えることが重要です。

具体的には、次のような対策が考えられます。

・発熱患者用の待機場所
・一般患者と発熱患者の動線分離
・適切な換気設備
・手洗い設備
・手指消毒設備
・清掃しやすい床材や壁材
・非接触型の自動ドアや水栓
・清潔な物品と使用済み物品の保管場所の分離
・オンライン問診や呼出システムの活用

診療科や診療内容によっては、専用出入口、隔離室、陰圧設備などが必要になる場合もあります。

ただし、設備を増やしすぎると、建築費や維持管理費が上昇します。

高性能な設備を導入することだけを目的にせず、スタッフが日常的に無理なく運用できることまで考えて、必要な感染症対策を選定しましょう。

⑥ 費用と将来性のバランス

クリニック開業では、建築工事のほかにも、さまざまな費用が発生します。

・医療機器
・電子カルテ
・家具・什器
・採用費
・広告費
・システム導入費
・運転資金

設計段階では、希望する項目を次の3つに分けて整理すると、優先順位を決めやすくなります。

1.診療上・法令上、必ず必要なもの

2.患者満足度や業務効率を高めるもの

3.予算に余裕があれば実現したいもの

単純に仕様や設備を減らすのではなく、次のような設計上の工夫によって費用を抑えられる場合があります。

・配管を集約する
・間仕切りを整理する
・既製品と造作家具を使い分ける
・メンテナンスしやすい素材を選ぶ
・使用頻度の低いスペースを見直す

また、初期費用だけでなく、開業後に発生する光熱費、清掃費、修繕費、設備更新費も考慮しましょう。

将来的に診察室を増やしたり、医療機器を追加したりする可能性がある場合は、電気容量、配管、空調、間仕切りなどに余裕を持たせることも重要です。

開業時の費用だけでなく、開業後の使いやすさや改修費用まで含めて判断することが、長期的なコスト削減につながります。

愛知・名古屋で戸建てクリニックを建築する場合、土地を購入した後に設計会社を探すのではなく、候補地を検討する段階から専門会社へ相談することが大切です。

土地の広さが十分に見えても、次のような条件によって、希望する建物を建てられない可能性があります。

・用途地域
・建ぺい率
・容積率
・接道条件
・地盤
・高低差
・上下水道
・周辺道路の状況

また、自動車で来院する患者さんを想定する場合は、建物だけでなく、駐車台数、車の出入り、歩行者との分離、車いす利用者の乗降場所まで検討しなければなりません。

土地、建物、駐車場、外構を一体的に考えることで、患者さんが通いやすく、スタッフが働きやすいクリニックにつながります。

まとめ

クリニックの設計では、次のような多くの項目を総合的に考える必要があります。

・法規制
・クリニックのコンセプト
・患者さんの快適性
・プライバシー
・患者・スタッフの動線
・医療機器の設置条件
・感染症対策
・建築費用
・将来的な増築や設備更新

設計が進んでから課題が見つかると、追加工事や計画変更が発生し、開業スケジュールや資金計画にも影響します。

そのため、土地や物件が正式に決まる前の段階から、クリニック設計・建築の専門会社へ相談することが重要です。

阿部建設では、愛知・名古屋エリアでクリニックの設計・建築を検討している方のご相談を承っています。

・「検討している土地に希望するクリニックを建てられるか知りたい」
・「患者さんとスタッフの双方が快適に過ごせる医院をつくりたい」
・「設計・建築費用と事業計画のバランスを相談したい」

このようなお悩みがございましたら、計画が具体的に決まる前の段階でも、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ・会社情報

阿部建設株式会社

阿部建設株式会社は、愛知・名古屋を中心に、医療施設の建築・設計・施工や住宅づくりを手掛ける建設会社です。

クリニック開業を検討する先生の夢や診療方針に寄り添い、患者さんの使いやすさ、スタッフの働きやすさ、開業後の経営まで見据えた建物をご提案します。

本社所在地:〒462-0841 愛知県名古屋市北区黒川本通4-25

電話番号:052-911-6311

事業内容:医療施設建築・設計・施工、住宅設計・施工、リフォーム・リノベーション、バリアフリー、不動産

クリニックの土地探しや設計、建築費用、開業計画についてお悩みの方は、阿部建設株式会社までお気軽にお問い合わせください。

私たちと一緒に、ローリスクでのクリニック開業を成功へと導きましょう。

コラム一覧はこちら
開業相談はこちらをクリック開業相談はこちらをクリック

注文住宅、リノベーション、バリアフリー住宅、その他施設など、建築に関する
ご相談はこちらから!

阿部建設株式会社 詳しくはこちら阿部建設株式会社 詳しくはこちら

診療圏調査・土地探しの依頼受付中!

お問合わせはこちら