グランツ歯科室 - 医院・クリニックの土地探しから開業までトータルサポート|愛知 ドクター建築ラボ@NAGOYA
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INTERVIEW

小田邦博 院長
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根本原因を探る歯科治療で
「治りたい」という思いに応える

歯科医師の中でも数%しかいない「口腔外科専門医」資格を持つドクター。
開業に至るまでの経緯やクリニック運営のポイント、今後の方針などについて伺いました。
愛知学院大学歯学部を卒業後、国立名古屋病院麻酔科、大垣市民病院麻酔科、碧南市民病院 歯科口腔外科で勤務。2000年から姫路赤十字病院歯科口腔外科に勤務し、2006年、日本口腔外科学会認定「口腔外科専門医」に。2011年から野原歯科室の副医院長を務め、2014年にグランツ歯科室を開院。日本口腔外科学会専門医。
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口腔外科専門医から会社員に転身。リーマンショック後、再び医師の道へ

もともとは開業しようという考えを持っていませんでした。いくつかの病院を経て、歯科口腔外科の専門的治療を行う姫路赤十字病院で、がんや交通事故などの患者さんの手術治療に携わっていましたが、37歳の時、一転します。実家のある愛知県に帰ってくることになり、父が経営していた会社をゆくゆくは継がなくては、とその会社に勤め始めました。歯科医師のメスはそこで置いたわけです。振り出しに戻り、経験したことのない業務や環境に戸惑いながら、営業職として奔走する毎日でした。その後、工場長、役員を務めることになります。
再び転機となったのはリーマンショックです。会社の業績を上げるため、柱になる新事業を模索していた時、そういえば自分は歯科医師だったなと思い返しました。仕事が嫌で辞めたわけではないですし、歯科医院を会社の一部門として始動させたいという考えに至ります。実際に歯科医院の経営を学ぶため、会社と同時並行して医院にも勤務しようとしたところ、他の役員らから「それでは中途半端になる。やるのであれば集中した方がいい」と助言を受けます。医療法などの規定によって、民間企業が営利目的でクリニックを運営できないことも分かりました。
結局、周りからも背中を押され、再び歯科医師としての道を進むことにしたのです。本来好きだった仕事に戻ってきました。

設計・施工で重視したのは働きやすく掃除がしやすいこと

こうして4年半ほどの会社員生活を経て、地元・稲沢市に歯科室を開設することにしました。ここを選んだのは、やはり地域の役に立ちたいという思いがあったからです。
クリニックの設計・施工に際してはいくつかの会社を当たってみました。しかし、どうもイメージと合いません。そこで30年来の友人に相談したところ紹介されたのが阿部建設です。設計は友人たちに、施工は阿部建設に依頼することにしました。
私から要望したのは「働きやすく、掃除がしやすい」こと。スタッフと患者さんの動線を分けて、なおかつ“裏”を広くして機能性を高めたいと考えました。掃除のしやすさに加えて患者さんの利便性を考慮して、診療室はチェア周りのスペースを広く確保。高齢の患者さんや車いすを使っている方も治療しやすいよう、チェア自体が回転する特別な診療用チェアも採用しました。また、診療室でも明るさや心地よさを感じられるよう、上方に窓を設けました。

誰にとっても親しみやすい地域に根ざした“学校”をイメージ

施工途中では、大工さんの様子をたびたび見に行きましたね。子どもの頃、実は大工になりたくて、カンナがほしいと親に頼んでマイ大工道具を持っていたほど。大工さんの仕事ぶりと建物ができていく過程がたまりませんでしたね。
竣工して10年ほど経ちますが、こうすれば良かったという後悔はまったくありません。意図した通り動線が良く、使いやすいクリニックです。
また、当クリニックは“学校”をイメージして設計されています。学校のように「地域に根ざし、誰もが親しみやすい場所」がコンセプトです。外壁に施した白木が、歳月とともに茶色く変化し、その色が深まるほど長く愛されてきた象徴になります。

スタッフの裁量に任せた運営。人とのつながりが特徴。

「働きやすさ」は運営面でも重視しています。スタッフのシフトは8:30〜、9:00〜、9:30〜と細かく設定できるので、個々の生活リズムに合わせて働けます。マニュアルはあえて作成していません。それぞれが患者さんの役に立ちたいという思いで、居心地のよい場をつくってくれたらと考え、スタッフの裁量に任せています。皆、患者さんの動きを意識的にみているので「ここに手すりがあった方が便利」という意見も出てきて、実際に玄関やトイレに手すりを設けました。
グランツ歯科室の特徴は何かといえば、“人とのつながり”だと思っています。受付スタッフや歯科衛生士の顔を見に来たという方もいらっしゃいますし、治療が終わってからも定期的にクリーニングに訪れる方がとても多いのです。
開院当時、6人だったスタッフは、今では19人。私自身の会社員時代の苦い経験も活かしながら「働きやすい環境とは?」を様々な視点から考えてきたことが、今につながっているのだと思いますね。

西洋医学だけにとらわれずあらゆる方法で健康をバックアップ

治療の基準である西洋医学は、だいたいの方を治しますが、そこから外れる方も必ずいらっしゃいます。私は外れる側にも関心を持ち、そもそもなぜ病気になるのかを追求し、気功、鍼灸、ヒーリング、アーユルヴェーダなどについても学び続けており、「治りたい」と願う方にいろいろな方法を使ってアプローチします。最近はカウンセリングのようになる治療も増えました。診療をして「心が軽くなった」と役に立てることがうれしいです。今後も、ご縁のある患者さんに寄り添いながら、背中を支えるのが私の役目だと考えています。

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